2005年 10月 02日
冬の追憶No.21-3 |
「第4話 春の嵐」
朝から曇っていた空に、陽光が射してきた。穏やかな光が、モザイク模様のプリンセスロードに木々の影を映し出している。透き通るような青空に、クラシックな校舎が照り輝いて美しい。
夢にまでみた「ふたり一緒に、晴れやかな気持ちでプリンセスロードを歩こうね。」の約束を
実現することが出来る。たくさんの不安を抱え、大学受験に向けてがんばってきた昨日まで
の日々が、なつかしくさえ思える。
校門を入ってすぐの守衛室で勤務している、ガードマンのおじさんが笑顔で話し掛けて
きた。「やあやあ、プリンセス達のご登場だね。その笑顔は合格の報告かな?おめでとう!
事務局に行って、お会いしたい先生の名前を言って取り次いでもらいなさい。いやー、それに
しても私服になってしまうと、大人びてしまって見違えてしまうよ!」
演劇部顧問の浜野 涼介は、すでに事務局に来ていて、ふたりが来るのを待ちわびていた。
静香:「先生、こんちは。ずっとここで待っていてくれたのですか?」
浜野:「12時10分ぐらい前からかな。君達も知っているとおり、3月4日から7日
までは学年末試験だろ。それに3日は、君達の卒業式もあるから、その準備
で忙しいだ。だから職員室にいるとね、すぐ捕まって出てこられないと思って、
ちょっと早目に抜け出してきたのさ。」
浜野:「ところで、ふたりとも昼飯は?」
千晶:「先生、ひょっとしてご馳走してくれるとか?私、受験終わったら、急に気が
緩んじゃって11時頃まで寝てしまったのです。だから朝から何も食べてなくて。
それに静香を待たせちゃいけないと思って走ってきたから、よけいお腹がすいて、
もう倒れそうです。」
側で聞いていた静香が千晶を突付きながら、
静香:「やーねっ、千晶ったら。先生に失礼よ!」
浜野:「いいよ、遠山。本当は洒落たレストランで、ご馳走してあげたいところだけど、
遠くには行けないんだ。先生達がよく行く向かい側のクリステイでもいいか?」
千晶:「ええ、いいです。ご馳走してくれるなら、何処でも私、行きます。」
3人は学校前の歩道橋を渡り、「クリステイ」へと向かった。
「クリステイ」は、ドイツ風の建物の2階にある。独身で一人暮らしの浜野は、コンビニで弁当を買って職員室で食べるか「クリステイ」に来るか、どちらかであった。浜野の他にも、この店を常連としている先生達は数名いる。英語科担当の外国人教師達だ。
この日もすでに、「ボブ」と「キャサリン」が、奥のテーブルで食事をしていた。浜野の姿を見つけると、ボブが「こっちで一緒に」とばかりに、手で合図して来た。
しかし、連れの若い女性の姿を見て、目をこすった後パチクリさせるような大げさなジェスチャーをして、おどけてみせた。
ボブ:「In this, this is Hamano. Are does two young, beautiful Misses
also takeand the date? It is a lucky young person.」
(これは、これは浜野。若くて綺麗なお嬢さんたち二人も連れてデートかね?
ラッキーな青年だ。)
浜野:「I wish to hope so ,they are Toyama and i Kobayashi in the
third grade of high-school students. They must come to
report on the university examination.」
(僕もそう願いたいところだけど、高3の遠山と小林ですよ。彼女達は、大学受験の
報告のために来てくれたのですよ。)
ボブ:「Congratulation. We are glad.」
(それはおめでとう。僕達も嬉しいよ。)
そう言いながら、ボブとキャサリンが握手をしてきてくれた。
静香:「Thank you. It is glad to meet teachers here, too.」
(ありがとうございます。ここで先生達にもお会いすることができて、嬉しいです。)
朝から曇っていた空に、陽光が射してきた。穏やかな光が、モザイク模様のプリンセスロードに木々の影を映し出している。透き通るような青空に、クラシックな校舎が照り輝いて美しい。
夢にまでみた「ふたり一緒に、晴れやかな気持ちでプリンセスロードを歩こうね。」の約束を
実現することが出来る。たくさんの不安を抱え、大学受験に向けてがんばってきた昨日まで
の日々が、なつかしくさえ思える。
校門を入ってすぐの守衛室で勤務している、ガードマンのおじさんが笑顔で話し掛けて
きた。「やあやあ、プリンセス達のご登場だね。その笑顔は合格の報告かな?おめでとう!
事務局に行って、お会いしたい先生の名前を言って取り次いでもらいなさい。いやー、それに
しても私服になってしまうと、大人びてしまって見違えてしまうよ!」
静香:「先生、こんちは。ずっとここで待っていてくれたのですか?」
浜野:「12時10分ぐらい前からかな。君達も知っているとおり、3月4日から7日
までは学年末試験だろ。それに3日は、君達の卒業式もあるから、その準備
で忙しいだ。だから職員室にいるとね、すぐ捕まって出てこられないと思って、
ちょっと早目に抜け出してきたのさ。」
浜野:「ところで、ふたりとも昼飯は?」
千晶:「先生、ひょっとしてご馳走してくれるとか?私、受験終わったら、急に気が
緩んじゃって11時頃まで寝てしまったのです。だから朝から何も食べてなくて。
それに静香を待たせちゃいけないと思って走ってきたから、よけいお腹がすいて、
もう倒れそうです。」
側で聞いていた静香が千晶を突付きながら、
静香:「やーねっ、千晶ったら。先生に失礼よ!」
浜野:「いいよ、遠山。本当は洒落たレストランで、ご馳走してあげたいところだけど、
遠くには行けないんだ。先生達がよく行く向かい側のクリステイでもいいか?」
千晶:「ええ、いいです。ご馳走してくれるなら、何処でも私、行きます。」
3人は学校前の歩道橋を渡り、「クリステイ」へと向かった。
この日もすでに、「ボブ」と「キャサリン」が、奥のテーブルで食事をしていた。浜野の姿を見つけると、ボブが「こっちで一緒に」とばかりに、手で合図して来た。
しかし、連れの若い女性の姿を見て、目をこすった後パチクリさせるような大げさなジェスチャーをして、おどけてみせた。
ボブ:「In this, this is Hamano. Are does two young, beautiful Misses
also takeand the date? It is a lucky young person.」
(これは、これは浜野。若くて綺麗なお嬢さんたち二人も連れてデートかね?
ラッキーな青年だ。)
浜野:「I wish to hope so ,they are Toyama and i Kobayashi in the
third grade of high-school students. They must come to
report on the university examination.」
(僕もそう願いたいところだけど、高3の遠山と小林ですよ。彼女達は、大学受験の
報告のために来てくれたのですよ。)
ボブ:「Congratulation. We are glad.」
(それはおめでとう。僕達も嬉しいよ。)
そう言いながら、ボブとキャサリンが握手をしてきてくれた。
静香:「Thank you. It is glad to meet teachers here, too.」
(ありがとうございます。ここで先生達にもお会いすることができて、嬉しいです。)
by jsby
| 2005-10-02 17:18
| 追憶 冬物語